出品価格は、
作業時間だけで決めない。
CSV整形、画像変換、Webの基本確認など、工程を固定できるサービスを出品するときの価格計算を5段階で整理します。
1. 1件にかかる時間を全部出す
中心となる作業時間だけでなく、受付確認、ファイル準備、連絡、検品、納品、想定する修正時間も含めます。自動処理が3分でも、前後の確認に20分かかるなら、3分だけで価格を考えると採算を誤ります。
工程ごとに「1回あたりの分数 × 回数」を書き、最後に連絡と修正の余力を加えると見落としを減らせます。
2. 販売価格から残る金額を計算する
販売価格から、販売先の手数料と作業ごとの外部費用を引きます。手数料率を22%と仮定した架空例では、3,000円で販売したときの手数料後金額は次の計算です。
ここから有料API、素材、振込など、1件ごとに発生する費用があれば差し引きます。税務上の利益や最終的な振込額を示す計算ではありません。
3. 連絡・修正込みの実質時給を見る
架空例の合計時間を39分、費用後の金額を2,340円とすると、時間あたりの金額は次のようになります。
この数字は売上予測ではありません。「この条件で1件を完了できた場合」の比較値です。実際には問い合わせ対応、受注しない相談、学習時間などもあるため、生活上の時給とは分けて考えます。
同じ条件で3価格を比べた説明図。必要件数は算数であり、販売見込みではありません。
4. 価格と一緒に対応範囲を固定する
価格だけを決めても、「この作業も含まれると思った」という認識差があると工数が増えます。出品前に次の項目を明記します。
- 受け付ける入力形式と数量・容量の上限
- 対応する処理と対象外の処理
- 納品物の形式
- 検収期間と確認方法
- 無料修正の対象、回数、入力変更時の扱い
「修正1回」だけでは、作業ミスの訂正と購入者による要件変更が混ざります。処理ミスは訂正し、入力や要件の変更は別依頼とするなど、条件を具体化します。
5. 3価格を同じ条件で比較する
安い・標準・高いという3案を作り、手数料率、外部費用、時間を変えずに比較します。価格ごとに条件まで変えると、何が差を生んだか分からなくなります。
月の手取り目標を3万円とした架空例では、1件あたり2,340円なら必要件数は切り上げて13件です。これは「13件売れる」という意味ではありません。現実に対応できる件数か、需要があるかは別に検証します。
この方法が向くサービス
入力、工程、納品形式を先に固定できる小規模な作業に向きます。要件が顧客ごとに大きく変わる制作、法務・税務など資格判断を含む依頼、成果保証を求められる仕事には、そのまま当てはめられません。
計算と案内文を1ファイルで整理する
工程と工数、受付条件、価格と採算、購入前案内を順に埋める日本語XLSXテンプレートを用意しています。5シート、マクロなし、価格は3,000円です。
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